花ゆり落ちる

ライブツアー「花ゆり落ちる」が終了した。前回の「帰りの会」は3箇所ばかりだったので、比較すると約3倍の期間はあったはずなんだけど、やっぱり始まってみるとはやいもので、気がつけば全行程が終了していた。終了した瞬間から歌詞を書き始めているので余韻もクソもなく、今となっては「本当にあったことなんだろうか」と思ったりもするけど、たくさんの人が目の前を通り過ぎていったことを覚えている。手紙や差し入れや写真として形に残っている。たとえ彼の日のことをよく思い出せなくなったとしても、体の奥底に沈殿したまま決してなくならない予感がしている。みんなは楽しんでくれたかな。

春の匂いがしている。毎年春が近づくと、鼻の奥から少し煙たいような匂いが漏れるのを感じる。場所、時間、天候に関係なくこれは香りたつので、きっと春っていうのはやってくるものではなく、自分の体内に飼っているものなんだと思う。